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阿部恭平の
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Vol.165
2021 07/27 Tue.
カテゴリー:

前例のない祭典

オリンピックが始まっているが、毎回の通り特に追いかけていない。映像は一切見ていないがどうやら開会式を未明頃まで行ったらしい。やはりアメリカの時間を基準としているのだな、と思った。日本の視聴者(特に様々なものに興味を持つであろう子供)よりも欧米の視聴者の都合を優先。さすが元来は白人貴族の祭典、その姿勢は徹底しておりますな。競技にしても「あれは見ておきたかったな」なんてものもないし、おそらくそのように思うこともないだろう。元々興味がないから仕方ない、そういうものである。野球の日本代表にベイスターズの選手がたくさん入っていたら多少は気になったかもしれないが、選手諸君は慎み深いのかオースティンと山崎の二人しか選ばれなかった。そもそもWBCでの村田や筒香といい、国際舞台に出場後に怪我や不調に苦しむのを数多く見ているのでただ怪我がないことを祈るばかり。

映像やインタビューを何一つ見ていないとはいえ、多少なりとも情報が入ってくる。ある選手が失敗して「土下座して詫びたい」みたいなことを言ったとのニュースにはげんなりとした。特にその選手を応援していたわけでも嫌っていたわけでもないけれど、応援していたらさぞ幻滅しただろうと思う。もうすでにこのブログでも何度か書いていたかもしれないが、(特にスポーツ選手が多いと思うけれど)舞台に立つ人間が思ったような結果が出なかったときに公の場で謝罪をするのを私は理解できないし、正直言って嫌いだ。特に今回のものは「自分が代表として選ばれたために落選してしまった後輩」に対しても謝罪したという。バカにしてるのかな。コンクールでもオーディションでもなんでもいいけど、何らかの競争で負けてしまった相手がそんなことを言ってきたら、私は間違いなく侮辱されてると思うだろう。それを「土下座なんてしないでください!」みたいな返事を送ったという後輩も後輩だ、そんな馴れ合いを見せる行事なのか、これは。いやはや。今までも特に熱中したこともないけれど、やっぱり私はオリンピックに向いていないらしい。

とはいえ、開会式を見て感動したという人もいるらしいし、色々と不安や閉塞感を覚える中、選手達の躍動により勇気づけられる人も多いことだろう。何に感動するのも自由だし、このような中で全力を尽くす選手達は立派だと思う。ただ私はひねくれているのか、色々なことが気になっている。ついこの間まで大谷をすごい、すごいと騒ぎたて、出場するかわからない時も試合放映していたはずのNHKもメジャーリーグの試合を一切放送しなくなった。(なお今日も大谷はタイムリーヒットを打ち、勝ち投手になっている。すごい、すごい)メジャーリーグに関するニュースすら八月半ばまで休止。たまに見ていた名著を扱う番組も、看板番組である大河ドラマまで休止。あらゆる枠をオリンピックに注いでいる。

全体主義めいた姿勢も、「大谷すごいぞ、勇気づけられる」と盛り上がっていたのにあっさりと離れる軽薄さも気に食わないが、とにかく競技結果はどうあれ、あらゆる面に置いて平穏無事にすめばいい。そう思いながら家にいる間はのんびりとヴォネガットの随筆を読んだり、音楽を聞いたり、採譜して過ごすことにする。

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