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Kyohei
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阿部恭平の
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Vol.243
2024 01/15 Mon.
カテゴリー:

新年の挨拶と価値について

恭賀新年。今年もよろしくお願いします。

それにしても新年、元旦と共に能登半島を中心に災害。地震の起こるこの国としては誰も恨めないとはいえ、見る景色も話も実に痛ましい。

それでも日常は続く。あっという間に月の半分ほど過ぎた。年末に比べたらずいぶん暇なもので色々と聞きたりなかった音源を聞いたり、読めていなかった本に目を通す。「プルーストとシーニュ」ドゥルーズなんかペダンチックの象徴だろ、と思っていたけど、なかなか面白い。プルーストをネタにドゥルーズが芸術論を話しているような箇所も多いのだが、そこが良い。「偉大な芸術家の作品は常に同じで常に違う」とか。たしかに通底した個性らしきものを感じるけど、マンネリにはならない。まさにドゥルーズさんのよく言う「反復と差異」ということになるのかな。差異とは視点そのものを意味するってのもよかった。

音源について言うと、年を取ると色々なものに対する興味を失っていく、と昔から聞いたものだったが、(そういった面があるにせよ)あえて前向きにとらえると感覚が敏感になっているのではないか、とも思える。興味をもったものを聞いてグッとくるかこないかを察知するのが早いというべきか。何度か聞いたはずなのに特に残らない、なんてものもそれなりにあるけれど、そう見切るのが早くなってきたような気もする。まあこればかりは理屈ではないのでね。

そういえば自分は基本的にスポーツかドキュメンタリー、あとドラマを少しくらいしかテレビで見ないけれど、本来元旦にやるべきものが地震により放送がズレたとか話題になったものがあった。例えば高級な楽器の音と安物の音をあてる、とか、高級料理とそこらの惣菜を見極める、とかそんな類いのクイズ番組らしい。高級な方をあてたら勝ちみたいな話になるんだろうけど、そんな感覚的なこと、それこそ理屈じゃない。そもそもどちらが高いかよりも、どちらが好きかの方がよほど重要だ。さらにいうと、なぜそちらが好きなのか、ということこそ個人の感覚、すなわち個性ということになるよね。そんなに価格だけが大事ならば金貨や高級時計、宝石なんかをジャラジャラ鳴らして、それを音楽とあがめていればいい。さぞ高級な音がするだろうよ。

 

だいぶ暴論になったけれどそんなわけで、今年もよろしくお願いします。もっと良い音で、もっと良い音楽ができるよう日々励みます。(←とってつけたように真面目)

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