At least not today
昨年に続き、数学の問題を解き始める。受験が終わったばかりの時期でネット上に問題とその解説があふれているからだ。親に習い事としてやらされていた頃は好きではなかったけど、時間が経つとのびのびと楽しむ、というような話に近いのかな。クイズのようにやっていて、解けても解けなくても楽しい。
この寒く、風邪もインフルエンザも流行る中、受験に勤しむ学生もそのご家族も大変だ。お疲れさまです。自分は人生で一度、高校受験しかしていないもんで意外と記憶していて、全体を通して面白い経験をした気がする。それも結果がよかったから言えるんだろうけど。
自分が受けたのは4校だった。志望順に大学付属高校の私立2つ(A.Bとする)、国立の高校が1つ(C)。もう1つを悩んでいたとき、塾の先生から開成高校というところを受けるよう薦められた。開成はとにかく数学が難しいことで有名で、得意な人でも満点はまずとれない。受験は7割弱が一般的な合格ラインと言われていたのに、開成の数学だけは5割前後でも合格に達することがあったとか。数学が苦手で英語と国語で点数を稼ぐ自分向きだったからだろう。
一応願書を取りにいったけど、たまたまその日は天気も悪く学校自体もすごく暗く見えて、なんだかあまり行きたいと思えなかった。結局その日は別の私立(D)を受けることにした。それを伝えると塾の先生から「なるほど。君は開成ではなくDを受けるからには、そこにただ合格するんじゃなくて、トップ合格するくらいの気持ちでいきなさい」と熱く言われ、自分も期待に応えようと「わかりました!」と答えた。
勘の良い方はお気づきかもしれない。Dの高校あっさり落ちましてね、ええ。そんなものです。手応えはよくて「まあ大丈夫でしょ」と思っていた。数学で試験用紙と共にわら半紙を渡されたけど、意外とスムーズに進んだので計算のメモ程度にしか使う必要がなかった。すると試験後に友人から「いや、解いていく過程をしっかり書かなきゃダメだよ。名前も書かせて(学校が)回収するってのはそういうことだろ」と言われた。それが落ちた理由かどうかはともかく、彼の言うことはまぎれもなく正しい。そんな彼はちゃんと合格していた。おめでとう。
Bの高校はたまたま例年より数学がだいぶ簡単で他の科目もよくできたし「これは余裕だろ」と思っていたらここもダメ。中学の成績をみる(自分は美術が5段階で2だった)、とか言われていたけど理由はわからない。Cは受験が終わった時点で「こりゃ厳しい」と思った。で、やっぱり落ちてた。
第一希望のAだけ受かった。よかった、よかった。しかしそこは逆に手応えはあまりよくなかった。希望順(ABCD順)に感触と結果をまとめると以下のようになる。
A→自信あまりなし→結果○
B→自信かなりあり→×
C→自信なし→×
D→自信ややあり→×
結局受験を通して自分が学んだのは「自分の感覚なんてアテにならない」という事実だった。自信があろうがなかろうが、結果には関係ない。自分の感覚や意気込みなんかとは別に現実は動いている、と思う機会になった。魯迅さんのいうやつですね、希望をもつのも絶望するのも、虚妄という意味では同じ。いずれにしても現実ではなく空想の一種ならば、できる限り前向きに過ごした方が精神的には良いかもしれない。将来「結果的に正解」ということになる可能性もある。
そんなわけで受験生、ご家族の皆さん(読んでいるのか?)、塞翁が馬、水物というやつで、何があるかわからないもんです。とにかく体調に気をつけて乗りきってください。余談だが、先のDを受けた際の友人もAが第一志望だったもので、同じ高校、しかも同じクラスになった。今でもたまに会っている。もちろん当時はこんな長い付き合いになると考えてもいなかった。世の中は不思議なことが多いものだ。数学の問題とは違って。









