大阪の街とお好み焼き
先日Gypsy Jazz Festival in Osakaに出演。関係者、出演者の皆様お疲れさまでした。何よりご来場された皆様、ありがとうございました!
昨年に続き二回目なもので、場所や土地に一層馴染みを感じることができた気がする。自分は父方の実家が西宮なもので、一応子供の頃から新大阪経由で向かっていた。でも祖母の家にいくだけというのもあって、それほど大阪の街を歩き回ることはなかった。
幼い頃から祖母の家にいくと、出かけるのはたいてい三ノ宮だった。成人になってからも、祖母のとこで外出するのに大阪を提案すると断られる。理由を聞くと「大阪はうるさいし、混んでいるから嫌い」みたいなことを言っていた(大阪の皆さん、個人の感想なんでどうかご容赦を)。
ということで、たまの演奏、あるいは祖母のところから帰りがてら友人と会うのに梅田を使う程度。今でも慣れていないもので乗り換えるだけでも迷いそうになる。今回久々に阪急三番街(古本屋)を覗いたら、これまた綺麗になっていてビックリした。グランフロントができた頃あたりから梅田の雰囲気もだいぶ変わった気がする。お洒落な芝生の公園が大阪駅の目の前にあるなんて。
フェスの会場、服部緑地も気持ちよかった。会場から少し歩き丘を上ると花畑が広がっていて、そのあたりでのんびり過ごしている人々も見える。近所に住んでいたら頻繁に散歩していただろう。音楽堂の舞台からも見える空と緑も壮観だった。慣れ親しんだメンバーと演奏しながら空を見上げると実に心地よく、自分は恵まれているな、と感じた。
近いのになぜか遠いような気がしていた大阪だが、この2年来ているのも不思議な縁だろうか。フェスの次の日、やや疲れ気味だったけど、せっかくだからと東京行きの新幹線に乗り込む前にお好み焼きのぼてぢゅうに寄った。小学生の頃以来になると思う。
ある春休み。法事で島根に行ったあと、帰りに大阪へ家族で寄った。震災から数ヵ月だったもので観光らしいことは特にできなかったけど、江崎グリコの看板や食い倒れ人形なんかを皆で眺めた。お昼に入ったお店で東京の地下鉄にサリンがまかれた、というニュースを知った。その夜に食べたのがぼてぢゅうのお好み焼きだった。それまで家庭でしかお好み焼きを食べたことがなく、こんな美味しいものかと感激した。店内にはWow war tonightという流行曲が流れていて、それに鼻唄を重ねる女性がお好み焼きを作ってくれた。
思えば父はその前年の末に妻を亡くし、1月に西宮の実家が震災でつぶれ、その荷物の運び出しや手続きに休日返上で横浜と関西を往復していた。我が家にとって苦難の時代だったと言える。ぼてぢゅうのお好み焼きを食べながら、今の自分と大して年の変わらない親の苦労を少し思い出した。苦しい時だろうが、一息ついたときだろうが、人は腹が減る。そしてやっぱりぼてぢゅうは美味くて、自分は恵まれてるな、と思った。









