2026年、島根の旅
10月初旬に法事で久しぶりに出雲へ行ってきた。出雲では10月を神在月と呼んでいるが、おそらく本来は旧暦で数えていたはずだから11月らしい。
『出雲』という曲を演奏するときに紹介がてら触れることが多いけれど今一度。自分の父方の祖父母は二人とも島根県出身で、祖父は日本海寄りの出雲と松江。祖母は広島寄りの今は飯南町と呼ばれるあたりで生まれ育っている。
幼少期、夏休みに親戚の集まる祖母の生家で過ごすことが多かった。納屋や倉庫のある庭でかくれんぼをしたり、裏庭で蛇や蛙も頻繁に見つけたのも良い思い出だ。家の周りは田んぼが広がるばかりで夜には蛍も見える。もう長らく訪れていないが、今でも間取りはなんとなく思い出せる。
一方、出雲。こちらは灯台で有名な日御碕というところに墓があるので必要に応じて行っている。日御碕と出雲市駅の中間くらいのところにあるのが出雲大社だ。出雲大社は縁結びの神様、ということで出雲空港はいつからか<出雲縁結び空港>という愛称になっている。古事記、神話の舞台としての出雲よりも、パワースポットとして話題になった頃からだろうか。そういえば私の母が生まれ育ったのは東京都目黒区の八雲なんだけど、ここも元々は出雲大社の分社があって(ヤマタノオロチを倒したスサノオが詠んだ「八雲立つ」で始まる和歌から)八雲という地名がついたとか。ついでに父と母が結婚式を行ったのも出雲大社だ。それこそ、なんだかんだと縁があるといえる。
そのスサノオの義理の息子がオオクニノヌシで、オオクニノヌシを祀ったのが出雲大社。オオクニ(大国)がダイコクと呼ばれるようになり、やがて七福神の大黒様になったという。お腹が出てニコニコしてるあの大黒様が縁結びの神様?商売か食欲の間違いじゃなかろうか。
出雲市の隣には県庁所在地の松江市があるが、元々は出雲国松江藩であった。結城秀康の子、つまり徳川家康の孫である松平直政が藩主になったのだから一応由緒のある土地だ。名物といえば松江城とシジミの宍道湖、あとはお茶と和菓子かな。中国地方の日本海側は夕日が実に綺麗で(先に触れた日御碕もその例には漏れない)、宍道湖で日の沈む様子を見られたらと思ったけれど生憎の曇天。スサノオやオオクニノヌシのモデル(おそらく当時の権力者?)も、松平直政も眺めたであろう風景を目にしたかったが残念。
あと、帰りの空港に向かう前に出雲市駅でお弁当を探していたら、個人的には出雲蕎麦よりも評価したい焼き鯖寿司の最後の1つを目の前で取られてしまった。一応出雲大社でもお参りしたはずだが、宍道湖の夕日と焼き鯖寿司に縁はなかったようで。とはいえ久々の島根もなかなか楽しかった。









