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Kyohei
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阿部恭平の
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Vol.104
2019 12/22 Sun.
カテゴリー:

メリイクリスマスと太宰治

太宰治の「メリイクリスマス」という私小説風の作品がある。12月前半、東京で昔世話になった女性の娘と偶然本屋で出会うところから始まる。成長し綺麗になった娘さんに「お母さんは変わらない?」と聞くと無愛想になる。主人公は「ははーん、おれがお母さんを好いていると嫉妬してるのかな」と面白がり、時おり母親の話を入れるとますます無愛想に。「今住んでいるの近いよな、家まで送るよ」となり、女性の後ろ姿を見つけて「お母さんかな」というと娘は突然泣き始める。母親は戦時中に亡くなっていた。無愛想に見えたのはなんと伝えたら良いのかわからずに戸惑っていたからであった。
二人は酒屋に入り、母親が好きだった鰻を注文する、それも三人前。店主に不思議がられるも「なあに、そこに心配そうな顔した美人がいるじゃないか」と言うと店主は「へへ、かなわねえや」と返す。

世の中は偶然と思い込み、諧謔なんかが満ちているのかもしれない。ではメリイクリスマス

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