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Kyohei
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阿部恭平の
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Vol.233
2023 11/13 Mon.
カテゴリー:

社会性と性悪

例えば第二の故郷、という表現がある。たいていの場合、自分が生まれ育った土地ではないけれど、思い入れのある土地を指すんだろう。祖父母が住んでた土地などをそう呼ぶのは聞いたことがない。「父方の実家がある」とかで済むわけで。

まあ演奏家も含め、舞台立つ人がたまに言っているような気がするね。公演の最後に「この土地を第二の故郷だと思ってます!」とかなんとか。なんだか選挙演説みたいで白けるかな。暮らしたことがあるならともかく、仕事で何度か行って良い印象があるからといって(ある、と一応仮定しておく)、よくもまあ。

似たような感覚があるのが、(血が繋がっているわけでもないのに)兄弟、姉妹、親子扱いする表現。「誰某はおれにとって弟みたいなもんで」とか「~さんのことは本当の姉だと思ってます」とか。仲良いのはいいんだけど、なんだかね。

これだけ言うと私の偏屈さが際立ってしまう。一応断ると他人が言うのはわかりますよ。「AさんはBさんと兄弟みたいに仲良い」とか「Aさんにとってどこどこは故郷同然だからな」とか。実際に私のまわりにおいても、そんなふうに思える関係性はいくつか思い浮かぶ。ただ自分で言うのはね。「この街は自分にとって第二の故郷みたいなものです!いつも応援ありがとうございます!また来ます!」単に奥さんの実家があって、その親戚が集客してくれただけだろ。おっと言いすぎた、失礼。

つまるところ、一種の媚びに聞こえるから気色悪いんだろう、こういうのは。そりゃ一応私にも社会性ってものがあるんで、こんなところでは文句も好き勝手に書いてるけど、常に意見を口に出すわけではない。こういう人達に「気色悪い媚びかたしますね」とは言わない。また若者に説教する人に「暇な老人に限って啓蒙したがりますね」とは言わないし、誰某がなんとかを受賞した(からすごい)みたいな噂をする人に「ずいぶん賞がお好きなんですね、まるでナチスだ」とも言わない。言い合うエネルギーももったいないから、関わりないのなら、できるだけボーッとやり過ごす。これが社会性ってものだね。同じく誰かが「兄弟(姉妹)だと思っている人」と疎遠になった際には「兄弟みたいなもんなんでしょ?なにやってるの。定期的に連絡とりなさいよ」とか言わないのも社会性だ。声高に言っている人にはそれくらいチラッと言わせてほしいけど。

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