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Kyohei
Abe
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阿部恭平の
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Vol.232
2023 11/10 Fri.
カテゴリー:

そういえば高校の頃『アニー・ホール』ばかり見ていた

例えばアイドルの誰某の歌よりも本物の歌手の方が、などと言われる。アイドルは見かけや上っ面だけで中身はない、と。ただ人が見かけや上っ面を抜きにして、中身さえ磨けば本来評価されるべきだ、というのは、それはそれで無理がある。人間を過信というか、過大評価している。そんな綺麗事だけで人は生きていない。パンのみにあらず、というやつだね。
高校の終わりごろからウディアレンの映画が好きになって色々とみた。初めて見たのは『カイロの紫のバラ』という作品で、つい先日久々に見た。ミアファローの存在感含め、改めて最初にこの作品を見たのはよかったな、と思った。監督としても共演するときもウディアレンと見事なコンビだったなあ。(プライベートは大変だったらしいけど。というか#Metoo問題でウディアレンも社会から抹殺されているのだろうか)
その中でミア演じる女性、貧しい、仕事もうまくいかない、夫も働かず浮気する、とひどい生活の中、唯一の趣味は映画だ。映画を見ているときは嫌なことを忘れられるし、好きな俳優ならばいくらでも眺めていられる。
現実は架空に憧れ、架空は現実に憧れる、という一文がこの作品の副題みたいになっている。架空が現実に憧れるかどうかは判断しかねるが、人は架空に憧れることは確かだろうね。その延長線上にアイドルなんかがいることになる。生身の姿を見るだけでうっとりするし、声を聞くだけでも嬉しくなる。いくら未熟であってもそういう人の芝居を見て、歌を聞きたくなる。そりゃもう理屈じゃないんだから、しょうがない。

さて久々の『カイロの紫のバラ』、ミア演じる女性は架空に憧れつつも現実を選ぶ。そして現実は決して甘くないのだけれど、映画館で一人、暗い顔をしていたものの映画を見ているうちに、活力の伴った表情を取り戻し、うっとりと画面を眺める。ウディアレンらしい話だった。

自分はどちらかというと、『私の中のもう一人の私』とか『重罪と軽罪』とか、ウディが主演ではなくコメディーでもないのが好みだったけど、久々に見てみようかな。

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