五月ですね。今月もよろしくお願いします！

四月末、先週はかなり時間があったので色々とやろうと思っていたのですが、急遽色々と話が舞い込み、なかなか忙しい月末になりました。そのうちの一つは久々のフランス人の友人のギタリスト、Adrien Moignardから「日本行くぜ」という連絡から始まりまして。数年前にアコースティックギターマガジンの取材の通訳として色々と話したのですが、今回は一日コンサート見に行って別の日にのべ６時間以上過ごすことなり、共通の知り合いの話から、最近やっていることや興味ある事、くだらない雑談まで多岐にわたるおしゃべりに。

話していて思い出したのはなぜか『野性の思考』という言葉。具体的なことは省きますが、演奏や音楽についてのことでは「考えたことない」「知らない」「別に気にしない」というような答えが実に多い。「はぐらかしてるのか？」と思ってしまうくらいですが、それがどうやら本心なんですね。演奏にもそういった野性味も含め、彼そのものが素直にあらわれている気がして、それこそが彼の魅力なのかな、などと考えさせられました。

さて話は全く変わり本日、モンゴル出身力士達がセレモニーに出てくるという話を聞き、モンゴル相撲を好角家の友人と見に行きまして初めてモンゴル相撲というものを堪能してきました。「これだけのことをやっているなら足が鍛えられるだろうなあ」とかこれまた色々思ったのですが、一番気になったのはモンゴル相撲の力士たちの格好。靴はスニーカーだったりブーツだったり、恰好も正式っぽいパンツ履いている人がいたり、人によってはジーンズだったり、ジャージだったり。彼らはおそらくモンゴル国内でも活躍している力士であろうし、今回も巡業の一環として来日しているのだろうけど、なぜ統一されていないのか不思議に思うばかり。そこでふと思い出したのは大リーグの野球。日本のプロ野球はボールは全て同じもので統一されているけれど、大リーグはそうでもないらしく、ボールを交換すると明らかに縫い目が違ったり、下手すれば大きさや重さまで違うという。日本で大活躍していた選手が向こうでは苦しんだりしますが（もちろん逆のこともあるけど）、こういったことも原因の一つかもしれない。そして、きっとモンゴル相撲の力士達や大リーグの選手たちに「服装違うの気にならない？」とか「ボール違うのに気にならない？」とか聞いても「別に気にならない」、「考えたことない」とか答えるのでしょうね。

そうそう、そのAdrienは長いドライブの帰りには「ごめん、悪いけど寝るわ」と後部座席でよく寝てました。ほんと野獣か、こいつは。しかしまあ相変わらず演奏は素晴らしかったし、色々と学ぶこともたくさんありました。思えば９年前、私の誕生日にパリでのセッションで一緒に過ごしてまして、今度は日本で彼の誕生日を一緒に過ごしたことになります。不思議な縁です。いつか、どちらかの誕生日にライブでもやりたいものです。