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Vol.061
2018 04/07 Sat.
カテゴリー:

Phillippe Sollers Picasso, le héros 2

2 ソレルス

ソレルスがピカソを論じるというのはとてもあっている気がした。20歳デビュー、フランスの文壇の大御所から天才と絶賛される→それまでの作品をなかったものとして(つまり絶賛した文壇に砂をかける形で)、「公園」で再デビュー→そのまま前衛的な傾向は強まり、難解極まる作品を書き続ける→政治思想などを含め作品の意味不明さを批判される中、盟友バルトだけは「作品の振れ幅がすごいだけで、彼の本質にはエクリチュールへの敬意がある」と弁護するも、ソレルスはバルトが亡くなった後「バルトは本当に良い奴だった。しかし彼は間違っていた。私はエクリチュールへの献身など全くない」と追悼文に記し、バルトのファンも愛想をつかす→その後に書いた「女たち」はなんとベストセラーに。

確かブルデューだったか「カメレオンみたいなやつだ」とか貶していたような。私は「公園」「ドラマ」ぐらいは立派な作品と思ったが、それ以降の小説は読もうとすらしていない。ただし彼の評論はいくつか読んでいる。お得意の思わせぶりな表現が多いのだが、ここぞというところで「なるほど」と思わせられることがある。マオイズムにハマって中国文化大好きになるところや、妙な幼稚じみたところ含めて「ソレルスらしいな」と容認してしまう。フランスのクイズ番組に出ていても驚かない(実際テレビ大好きだし出ているかもしれない)。見たくはないけど。

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