Vol.080
2018 09/30 Sun.
カテゴリー:
蛇腹音楽とピアソラとガリアーノ
最近またよくピアソラを聞いている。自分はバンドネオンやアコーディオンの蛇腹を使う楽器が好きだ。もちろんそれだけが理由なのではなく、ピアソラだから聞いているというのもあるけれど。
世の中バッハの影響を受けていない音楽家はいないだろうが、ピアソラほど真剣にバッハと向き合った人は少ないだろう。そしてバッハと差異化することにも成功し、自分のスタイルを持っている。「ピアソラっぽいな」と感じさせる音楽がどれほど多いことか。ある意味ピアソラがかつて目指さした「バンドネオンでタンゴ以外の音楽を」というある種の〈脱タンゴ〉から、今やバンドネオンの音さえすれば「ピアソラかな?」と思わせるまでに至っている。いやはや。
ガリアーノも「アコーディオンで従来のミュゼットではない音楽を」というところから個性を作り上げたことだし、〈~でない何か〉という目標は具体的でないようでネガティブなイメージもあるが、意外にも新たなものを作るには良いきっかけになるのかもしれない。
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