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阿部恭平の
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Vol.156
2021 04/16 Fri.
カテゴリー:

午前に筒香の結果みてガッカリ、夜に横浜の結果みてガッカリ

たしか数年前にイチローが引退した時に野球の魅力について「チームスポーツでありながら、個人の競技でもあるところ」というようなことを言っていた。たしかに投手対打者、走者対捕手(外野手)など、個々の勝負である場面が多い。
個人的に「アメリカらしいスポーツだよなあ」と半分感心し、半分呆れるのは、あらゆることを数字であらわそうとするところだ。投手の防御率や野手の打率はもちろん、最近は実に細かく数字として評価するらしい。例えばOPS、これは出塁率+長打率を足したもので、高ければ高いほど強打者ということになる。こんなものは前世紀には存在しなかった指標のはずだが、最近は個人の成績を見たら大抵表示されている。私はそこまで把握していないが、投手や守備の指標やチームにおける貢献度の指標なども数多く存在しているようだ。なんとなく雰囲気や存在感があるからチームに貢献、などという評価ではなく、数字として出す。結果を出さなかったとしても個人の存在がチームや試合を左右することは大いにあるとは思うけど、数字だけを指標にするというのも潔いとも言える。
さてイチロー、引退会見のときに「最近の野球は頭を使わずにやる傾向になってきた」ということも述べていた。AIなどもあるのだろう、最近はお互いの読みあいや嗅覚というよりは、データを優先させて守備の形や攻め方を変えていく。極端な話「この方向だったら、どうぞ単打を打ってください」みたいなスタイルだ。「あいつの打球なら絶対に取ってやる!」というような内野手の意気込みも関係ない。得点されないように回を消化していけるならば、長打でないヒットを打たれても良いという考えなのだろう。私は古臭いのか、あまり好きになれない。「(試合結果はともかく)こいつにだけは絶対に打たれたくない(あるいは、打ってやりたい)」、あるいは「自分の得意なこの球種で勝負、三振かホームランか、どっちだ」みたいな意地の張り合いこそが醍醐味ではないのか。今後ますますあらゆることにおいて人間性というよりも、先にあげた数字による評価と「いかに勝利に結び付くか」を優先させるAIのデータに基づくスポーツになるのだろう。実利主義、勝利至上主義、なんとアメリカらしい!(ややステレオタイプかな)
かつてジェイムズ・ジョイスは数少ない随筆で「実利主義者は常に最終的には自らの首を締めることになる」と書いていた。おそらく野球もあまりにAIやデータに左右されると魅力はなくなるんじゃないだろうか。数字やデータを含めて面白がる姿勢ももちろんあることはあるし、そういう分析なんかが好きなファンは増えるかもしれないけども。
なお最近自分は野球のニュースから目を背けることも多いけれど、それは上記の理由によるものではない。そうそう、誰に対してという話じゃないが、スポーツ選手や監督が負けて「ファンの皆さんに申し訳ない」ってのは昔から好きになれない。悪いことしたわけじゃあるまいし、一番悔しいのはあんた(達)だろうが。

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