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阿部恭平の
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Vol.172
2021 10/03 Sun.
カテゴリー:

メモのすすめ

何をきっかけにか覚えていないが、YouTubeを開いたら高校入試の数学の問題を解説する動画が出てきたことがあった。「ほほお、懐かしいな」なんて思って解いてみたら、その後も定期的にそんな問題の動画があがってくる。たまに「これは解けそうだな」と思うと解いている。ごく些細な趣味ですね。昔はそれほど好きじゃなかった図形の問題や整数問題だが、今やってみると面白い。定理やら何やらは忘れてしまってるからさすがに昔の自分の方がすらすら解いていたんだろうけど。
その際にやっぱりというか、どうしても紙とペンを必要としている。これだけ紙を使わない時代になってきたにも関わらず、やはり静止画で図形を眺めているだけでは解けずに手で改めて書く。整数問題の文字式なども携帯やタブレットではなく手で書く。こんな趣味程度の思考でも手を動かした方が上手くいくのだから、人間やはり手を動かして考えをまとめたり、確認することも多いんだろう。
たしか古井由吉の講演でドイツ語の「書く」の元の意味は「引っ掻く」だと聞いた。おそらく英語のscribeもscratchに通じるんじゃなかろうか。ただ何かを記し残すということじゃなく、紙なり地面なりを引っ掻くという肉体的行為から脳に何かしらの影響をもたらすとしか思えない。(多くの人が何かの漢字を思い出すのに空中で手を動かした経験をもつはずだ)
まだ大学生のころ、初めてフランスに旅行した際、当時サバティカルで滞在していた教授に会いパリを散歩した際に「ポンピドゥーセンターでロラン・バルト展やっているからいかないか?僕は一度行ったけどまた行きたいと思っている」と誘われた。こういう人の誘いには乗る性分なのでひょいひょいついていくと、噂には聞いていたが、バルトさんってのはとんでもないメモ魔で、それだけの展示もあるほどだった。人との約束から買い物リストまで(もちろん評論のアイディアも)あらゆることを小さな紙にメモしていて、まさに散乱としていた。
それからというわけでもないけど、なんとなくどこへいくにも小さなメモ帳を持ち歩いて時々思いついたことを書くが、出すのが面倒な電車内などでは使わぬまま過ごしていることも多い。
しかし改めて遊戯みたいなもんだが、数学を解く間に何かを記す意味を改めて思い知った。今後はもうちょっと意識的に使おうかと思う次第。考えも整然とするだろうし。

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