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Kyohei
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阿部恭平の
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Vol.196
2022 06/21 Tue.
カテゴリー:

不要とは誰が、何が決めるのか

もう半年も終わるのか、はやい。本からKindleになり、CDがダウンロードにさらにサブスクリーミングに、みたいな話を先日にもたまたましたが、最近山下達郎氏がそんな話をしたらしい。以前から一貫してサブスクリーミング、ハイレゾ音源なんかも否定的であるが、改めて氏は自分の作品をサブスクリーミングには対応させない、と宣言したようだ。

私個人的にはCDプレイヤーで再生することが少なくなった今でも、やっぱりCDで買っている。それはもちろん特定の音楽家に対する敬意もあるのかもしれないけど、ちょっとした収集癖があるのかもしれない。世の中色々あるでしょ、プラモデルを集めるとか人形を集めるとか。靴や服などを十日間日替わりで着ても余るほど、買い集める人もいるらしいね。さらにもっと高価なものだと腕時計や車なんかを集める人もいるらしい。幸いにして自分は高価なものに興味を抱かず(そしてそのような財力も持つことなく)、若い頃から本とCDぐらいしか興味を持たなかった。で、本に関する収集はさすがにスペースの問題と引っ越す時の手間を考えて卒業しつつあるが、CDはやっぱり買ってしまう。買って飽きたものは処分するし、すごく迷ってから買うのでそれほど貯まってはいないけれど。

さて山下氏の姿勢について是非は問わないし、今後の音楽家がどう振る舞うべきか、といったことはよくわからない。ただ以前からよく思うのが、サブスクリーミングでしか音楽を聞いていない人が、自分(達)がCDを出した際に宣伝しづらいだろうな、と素直に思う。CDの話になった際に「サブスクで聞きます」と言われたら、それ以上売り文句はないよね、理論的には。

自分に関して言えば、たくさん曲を書きたいとかレコーディングしたい、ともそんなに思っていないもんで、「CD作りたい、売りたい!」みたいな思いは元来から希薄な方だと思う。もちろん仕事としてはやっているし、縁や機会があればやりますが。一応断っておきますが、別に人に買ってもらう免罪符としてではなく、自分はただCDという物体が好きだから買っているだけなんで。なんにせよアルバムジャケットとかライナーノーツとか、デザインや文やクレジットも含めてアルバムという作品を一つのストーリー性を帯びて発することができたのは、もうじき完全に過去の遺物になるんだろうな。カラヤンの(ちょっとナルシストっぽく)苦悩するような顔つき、共演者同士で(実際はともかく)仲良さそうに微笑みあう姿を残した写真家のセンスも、アルバムの音楽を彷彿させるようなイラストを描いた画家の想像力も、様々なものが不要になっていくんだろう。

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