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阿部恭平の
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Vol.198
2022 07/22 Fri.
カテゴリー:

見かけと感性

「人を見かけだけで判断しちゃいけません」なんて表現がある。子供に言う類のものだね。しかしまあ「だけで」判断しちゃいけないこともあるが、なんだかんだで人は「見かけで」判断する。しかも結果的に「見かけどおりだったな」なんて納得するようなことも多い。初対面で「この人、気が強そうだな」とか「温和そうだな」とかはっきりとはしなくても、何らかの印象を抱いたあとに「あーやっぱり」なんて思ったり。もちろん「見かけによらんなあ」ってこともあることはあるけど、年々と見かけを含む最初の印象が何かと結び付くことが多くなってる気がする。年齢というか経験によるものだろうか。

以前ワークショップめいたことを一緒にやった時にあるドラマーが言っていた。「(一緒に演奏して)あわないな、とか、やりづらいな、と思うことがあるとする。その感覚をきちんと自覚してください。そういったことを感じないのが一番よくない」と続けた。けだし名言だね。相手が未熟なのかもしれないし、高尚すぎるのかもしれない。やりたいことが違い過ぎるのかもしれない。色々な人がいるもので、その感覚があわないことを相手に直接言う人もいるし、相手がいなくなったあとに言う人もいる。もちろん何も言わない人もいる。いずれにせよ、何かを感じてさえいるならそれで良い。何も感じずに不調和をなんとなく調和させた感じにして、時間だけがすぎるってのが感性には一番良くない。

そういう意味じゃ食わず嫌いも、姿格好から好感抱くのも、何かを感じてからのことなのだから肯定すべきだね。絶世の美女とは思わないけどこの子可愛いじゃん、ほほお、川口春奈というのか、覚えておこう。なんていうのも立派な感性だし、みんな各々そういうのあるもんでしょう。その結果「朝ドラ出てるのか、ちっとも面白くないけど、一応たまにつけてみるか」なんて人がいても、さしておかしいことでもなかろう。

だいぶミーハーな話になったので必死に挽回をはかるけれど、こういった感性=人間性の否定についてはアーレントもアイヒマン問題で語ってる。アイヒマンはユダヤ人の大量殺戮を指揮したことについて「特に何の感情もなかった、指示があったからやり続けた」と語った。(「本当は辛かった」、「上司が怖かった」とか色々と弁明もできたはずなのに)

世の中何事も思い通りにはならない。やむなく自分の意思に反することに従わなくてはならないときにも、「やりたくないな」とか「気に入らないなあ」とか思うことは思うべきなんだろう。そうしないと本当、ただ「何も考えずに時間が過ぎてました」ということになりかねない。

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