>

Kyohei
Abe
OFFICIAL BLOG

阿部恭平の
ブログ

Vol.213
2023 02/11 Sat.
カテゴリー:

品性と底意地の悪さ

かつて朝青龍が活躍していた頃、彼の「横綱としての品性、品格」とやらが問われたことがあった。当時の私は今ほど相撲に興味なかったが、その物議が朝青龍を贔屓するきっかけの一つにもなった。「なーにが品格だ。相撲に関心ないくせに横綱審議会とか偉そうにふんぞり返ってるお前さん達は品性のかたまりか?ほとんどが天下りのくせに。頑張れ朝青龍!」てな感じに。

朝青龍、横綱審議会、あるいは私、誰の品性が最も乏しかったか。それはともかくとして、品性やら品格について正確に語るのは難しい。他人の品性とやらを話題にした時点で話者の品性を失ってる気もするね。「なにをするか」ではなく「なにをしないか」を問われるのが品性なのかもしれない。そう考えると何もしない人は品性の欠如を批判されることはないね。まるで虚数の世界だ。

 

自分が年を取ってきたこともあろうが、季節柄なのか、最近様々な人の訃報を耳にする。世界的な演奏家、知る人ぞ知る個性的な音楽家、作家、はたまた個人的には遠い親戚まで。ちょうど数日前にもバカラックが亡くなり、いくらかの人々が追悼のような文を書いているのを目にした。「悲しくてたえきれない」「まるで父のような存在だった」などなど。いやはや。好きなことを自由に書いていいとはいえ、限度があろう。知り合いでもない90を超えた人が亡くなって「悲しくてたえきれない」のなら、身近な人が亡くなったらどうするのか。「父のような存在」ならば心休まるまで忌引でも取ればいい。そもそもバカラックってそこまで人気あっただろうか。どうせ子供の頃に流行りのカーペンターズ聞いただけじゃないの?

とまあ、私の底意地の悪さを披露するのはこれくらいにして、さらっと訃報に触れたものの中には「なるほどなあ」と思わせる指摘もあった。私個人的にはバカラックはヒットメーカーというより、奇妙な作曲家に映る。けなしているわけでなく。ブライアンウィルソンやスティーヴィーワンダーも時にそう感じるのだが、根本的にはとにかく奇妙な作曲家だと思う。

 

しかしまあ、これで多くのボーカリストが追悼と称してバカラックのナンバーを歌うんじゃないかな。おそらく、そんな方々は去年の今頃にはイマジンなどを反戦歌としてレパートリーにしていたことだろう。ま、普段から歌っているナンバーであるならば特に言うことはない。ただもしも私がボーカリストなら、普段から好んで歌っていたとしても、しばらくバカラックの曲を避けるだろうね。理由は色々あるけれどご想像にお任せします。これが品格なのか、単にひねくれ者なのかはわからないけど。

この投稿をシェアする
WEBブラウザでFacebookアカウントにログイン状態にするとコメントを残せます。

阿部恭平の広告

阿部恭平のINSTAGRAM

  •  Instagram
  •  Instagram
  •  Instagram
  •  Instagram
  •  Instagram
  •  Instagram
  •  Instagram
  •  Instagram
  •  Instagram
  •  Instagram

阿部恭平のブログカテゴリー

阿部恭平のブログアーカイヴ

阿部恭平のブログ検索

一番上に戻る