>

Kyohei
Abe
OFFICIAL BLOG

阿部恭平の
ブログ

Vol.247
2024 02/27 Tue.
カテゴリー:

N.Y !!!

演奏について振りかえるのは基本的にはやりたくないし、誰かが(特に演奏内容など)細かく書いているのも読み飛ばすことにしている。「何とかという曲での~さんの演奏が素晴らしかった」っていうの、見方によってはずいぶん偉そうでしょ。偉そうというのは、もちろん共演者を評価するって意味でもそう感じることはあるけど、演奏を意味づける行為自体がね。こっちが余裕でゆったり楽しく演奏しても他者(共演者、お客さん、お店の人などなど)はそんな風に聞こえていなかったり、逆に「いやあ、大変だった」とこっちが冷や汗をかいても他者はすごくリラックスして聞いていたり。キザな言い方をするとシニフィアンとシニフィエというやつだね。そもそも言語じゃない表現を言語で説明できるわけがない。どうしても思うことがあったら、日記やメモにでも書いておけばいい。

立派な御託を並べておいてなんだが、先日の流山のおおたかの森での演奏は印象的だった。演奏の中身には触れないが(音割れしていた?さあ、なんのことでしょう)、たしか2019年の秋頃に日本橋の高島屋で演奏したことがあったのが話の始まり。そこではクラシックの定番曲を中心にコントラバス、チェロ、ヴァイオリンという一見変わった編成でやったのだけど、そこから時々で「おおたかの森でやりませんか」とお誘いいただいていた。しかしそれもコロナ期間中だったもので、結局「感染状況により中止になりました」などというパターンが続いた。たまにできそうなときもメンバーが都合悪かったり、何度もお声がけいただくのも悪いよなあ、などと思い始めていた。「中止になりました」の連絡をするのも心苦しいに決まっている。

しかし日本橋でやってから約4年ちょっと、昨年末にまたお誘いいただいた。共演者も慣れ親しんだ河野君。「決定しました」と連絡受けてからも、今まで何度も頓挫したせいか、どこか「本当にやるのかしらん、雪で中止とかにならないよな?」とか思っていた。結局良い天気で、2月半ばにしては驚くほど暖かく、無事演奏を終えた。ずいぶん久しぶりにあった関係者の方々のお気遣いや義理堅さも非常にありがたかった。(まさか私が忘れていた、感染状況により中止になった回のリハーサルまで気遣ってもらうとは!)

凄く大げさに言うけれど、自分にとってコロナ禍の象徴みたいなものが一つ、払拭されたような気がした。それこそ言葉で大げさに定義づけすぎかな。とにかくあんな寒い中に来ていただいた方々も、来られなかったけれど気にしていただいた方々もありがとうございました。わざとらしく一気に話をかえるけれど、先日ヴィクトル・エリセの「瞳を閉じて」という新作を見て、実に感慨深かった。月末くらいになれば、なんか書こうかな、と思ったけれど、まだ余韻に浸っている。そのへんはまた機会あれば。

それより何より、ちょいと珍しく風邪気味。さっさと治そう。

この投稿をシェアする
WEBブラウザでFacebookアカウントにログイン状態にするとコメントを残せます。

阿部恭平の広告

阿部恭平のINSTAGRAM

  •  Instagram
  •  Instagram
  •  Instagram
  •  Instagram
  •  Instagram
  •  Instagram
  •  Instagram
  •  Instagram
  •  Instagram
  •  Instagram

阿部恭平のブログカテゴリー

阿部恭平のブログアーカイヴ

阿部恭平のブログ検索

一番上に戻る